皆さん、ご覧になられましたか?映画『シン・ゴジラ』。 2016年は久々のゴジライヤーということで、全国各地
2018/02/02(金)
遊園地最後の日―北九州のスペースワールド【中編】
90分後に年越しカウントダウンと花火があるのに、ヴィーナスGPの待ち時間は「70分~90分ぐらいですかね?」とのこと。ギリギリではないか?
この時点では『ヴィーナスの運行は0時まで』なんて噂もあったりして、「ここで並んでおかないと、もう一生乗ることはできないかも!?」というような、脅迫めいた思いも。
もしかしたらカウントダウンにも花火にも間に合うかもしれないし、悩んでいる時間ももったいない。思い切って、ヴィーナスGPの行列に加わることにしました。
県民にとって特別な場所で
タイタンMAX、ザターンと並ぶ、スペワ3大ジェットコースターのひとつ、ヴィーナスGP(グランプリ)。以前にも紹介しましたね。『コースターの神様』と呼ばれている、アントン・シュワルツコフ氏が生涯最後に手掛けた遺作。
そんなにジェットコースターが大好きなわけでもなく、別に苦手というわけでもなく、「まあ、誘われたら乗るかな?」ぐらいの僕が、ヴィーナスGPだけは特別。コレに乗るためにスペワに来ていたという感じです。
恐怖と爽快感、そしてワクワクドキドキ感が、絶妙に絡まりあうような。怖いのに笑顔になってしまうような。奇跡としか思えない、究極のジェットコースターだと思います。もう一回だけでも乗っておきたかったんですよね。
それにしてもすごい行列。いつもは待ち時間ほぼゼロで乗れていたのになぁ。
「最後だけ人が集まるなんて。普段から遊びに行ってたら、閉園することなんてなかったんじゃないの?」と言う人もいるでしょう。たしかに、その通りだとも思います。
でも、スペースワールドって、福岡県民、とくに北部に住んでいる人たちにとっては、普通の遊園地よりももっと『生活に根ざした場所』というか。
並んでいる間、周りの人たちに色々と話を聞いてみたんですけれど、「遠足や郊外学習はいつもスペワだった」とか、「生まれて初めて女の子とデートしたのはココ」とか。あと、北九州市周辺の人って、たしか成人式の会場はスペースワールドだったはず。
山口県から来たという人は「僕らの頃って、山口に若者が行く場所があまり無くってね(苦笑)昼間はスペースワールドで遊んで、そのあと小倉あたりに出かけてね。都会を感じていたもんです」という話を聞かせてくれました。
単なる遊園地ではなくて、27年間、福岡県民はもちろん、その周辺の人たちの『成長を見守っていた場所』でもあっただけに、まさか無くなるとは思ってもみなかったし…
最後にもう一度だけ、お別れをしておきたいという人たちの気持ち、ほんの少しだけでも理解してもらえたらと思うのです。
ヴィーナスでカウントダウン
まわりのヴィーナス行列仲間(?)といろいろお話ししているうちに、40分、50分と待ち時間は過ぎていく…
ステーション内に入った時点で、年越しカウントダウンまであと20分。もう目の前にコースターはあるのですが、ここから乗車位置までも人がギッシリ。
ここにも、お客さんが書いた落書きが。
確かに、『ありがとう』という気持ちになります。ああ、観覧車と、このヴィーナスGPぐらいは、なんとかして残せないものか…
そんなこんなしてるうちに、「次ぐらいには乗れそう!」な場所までやってきた!!眼前にコースターが…しかし、ここでもう、年越しまであと5分切ってるし。カウントダウン&花火を観るのはもうムリか…諦めるしかなさそう。。。
ギッシリとお客さん超満員状態だったので、カメラを構えるスペースなどなく、手を伸ばしてスマホのシャッター切るのが精一杯。手ブレすみません。でも、今となっては二度と撮れない貴重な1枚なので。
「もしかしたら、カウントダウンに間に合うかも!?」が、「あーあ、ムリかぁ…」に変わって。まわりのお客さんたちも同じ気持ちだったみたいですね。
どうせならヴィーナスのココでカウントダウンしよう!という雰囲気になって、テンションMAXに盛り上がる皆さん!!スマホで無理矢理に動画も撮ってはみたのですが、押し合いへしあいの超満員プラス大歓声で、後からチェックしてみると、とてもお見せできるような状態ではなく…ああ、お恥ずかしい。申し訳ない。
まあしかし、とりあえず2018年最初のヴィーナスGPが年越しカウントダウンとともにスタート。これまた、今となっては貴重な、とってもイイ思い出です。大好きなジェットコースターを目の前にして、乗車を待つ仲間達と一緒に新年を迎えることができましたし。
カウントダウン&花火大会の写真も
大好きだったジェットコースター、ヴィーナスGPを心ゆくまで味わった後、大急ぎでカウントダウン会場まで向かう。花火ぐらいは観たいですよ!
うーん、会場までちょっと距離があります。遠くで打ちあがる花火を呆然と見上げるのみ…なんじゃこりゃ!?
しかし!!
以前、スペースワールドを案内してくれたお友達の、北九州出身のスペワマニア“ひろゆきくん”も、もちろんこの日に来園していて、
あとで、彼が撮った写真を分けていただきました!これはおそらく、2018年を迎える年越しカウントダウン。
そして花火も。レーザー光線すげぇな!!
ひろゆきくんありがとう!感謝です!!
花火大会の費用をクラウドファンディングしたけど目標額には届かず、結局スペワが自腹切って打ち上げた―という微笑ましいエピソードを乗せて、綺麗な花火が空から終わり行く遊園地を照らしてます。
やっぱり、実物を見たかったですね。でも、カウントダウンとともにジェットコースターを見送るという体験も、なかなかできない、貴重な体験だったと思うし…