真夏になると、霊感まったくゼロで命知らずのスタッフ(ただの鈍感)が、ちょくちょく心霊スポットなどの怪しい場所に出
2018/09/28(金)
プロに聞いた、けっこう本格的なマサラ・チャイの作り方【その1】
紅茶専門のカフェに出会ってからというもの、
チャイに夢中です。とくにお気に入りなのはマサラ・チャイ。甘いミルクティーなのに、後口はほんのりピリリとスパイシー。不思議な飲み物、マサラ・チャイ。クセになるんですよね。
ああ、こんな美味しいものを自宅でも味わいたい…でも、作るのなんだか難しそうだし。専門の道具とかも必要っぽいしなぁ…しかししかし!このお店のママさん、いやカフェだからここはマダムと呼ぶべき?な女性スタッフさん曰く、
「いえいえ、そんなに難しくないですよ~!お鍋で作るから、このような紅茶専用のポットも必要ないし。スーパーマーケットで売ってる材料だけでも、自宅で美味しいマサラ・チャイを作れますよ~」ですと!?マジか!?
マサラ・チャイとは
そんなこんなで、プロの方に“自宅で作れる、まあまあ本格的なマサラ・チャイ”のレシピを教えてもらいました。でも、その前に少しだけ。せっかく紅茶の専門家にお話いろいろ聞けるので…まずは、そもそも“チャイ”って何ですか?紅茶とどう違うの?
「その昔、茶葉の産地のインドなどでは、キレイでマトモな茶葉は全部イギリスなどに輸出していて。農家の人たちはちぎれて粉々になったような葉っぱを集めて、それで紅茶を淹れていたそうなんです。」
なるほど。煎茶や玉露なんかに対する、番茶みたいなもの?
「そういう、売り物にならないような、粉末みたいになった茶葉を“ダスト”と呼んだりするんですけれど。そういう茶葉だと、普通の紅茶みたいに、お湯を注ぐだけで味や香りを抽出するのは無理でしょ?だから、お鍋なんかでグツグツと“煮出す”のが一般的で。」
「お湯を注いで作るのが紅茶・ティーで、火にかけたお鍋などを使って、茶葉を“煮て”作るのがチャイだと。まあ、簡単に言ってしまうと、そういうことで…あ。ただし、チャイには必ずミルクが入ります。“煮出しのミルクティー”というのが、チャイの定義だと思いますね。」
ぜんぜん知りませんでした。チャイって、本来はそんなに気取った飲み物じゃなくて、庶民的で日常的なものなんですね。ということで、チャイとは…
●インドで生まれた飲み物
●本来は売り物にならないような茶葉を使って作られる、庶民のための紅茶
●多めの牛乳といっしょにお茶を煮て作る、“煮出しのミルクティー”
チャイを大まかにザックリと定義するならこんな感じみたいです。
「ダストを使うとどうしても風味が劣ってしまいますから、たっぷりの牛乳と砂糖を入れて。そしてさらに、いかにもインド文化な香辛料もそこに加えて、さらに味わい深くて香り高い飲み物に仕上げたのが“マサラ・チャイ”。最近は日本でも、チャイといえば“マサラ・チャイ”を指すことが多くなっていますね。」
マサラ・チャイの材料は?
と、前置きはそのぐらいにして。いよいよマサラ・チャイの作り方・実践編です。紅茶に詳しい人ならともかく、ド素人の私には何がなんだかさっぱり…まずは茶葉。
いろんな種類の紅茶がありますけれど、マサラ・チャイに合う茶葉って?
「元々は売り物にならないような茶葉を使って作るのがチャイですから、別に何だっていいんです。でも、ちょっとだけ本格的に試してみたいのであれば…」
・アッサムやケニアなど、ミルクティーに合うとされている紅茶
・味や香りが濃い目に抽出できるような紅茶
「ティーバックでも作れると思いますよ。ただし、牛乳や香辛料に負けてしまわないぐらい、かなり多めに使ったほうがいいと思います。」
「でも、さらにもうちょっと本格的に楽しみたいのなら、アッサムの“CTC”というのがオススメです。」
ちなみに“CTC”というのは、CRUSH(潰す)TEAR(裂く、破る)CURL(丸める)の略だそうです。つまり、アッサムの茶葉を潰して割いて裂いて丸めたもののこと。
実物を見せてもらいました。細かいツブツブ状になっています。インスタントコーヒーみたいな感じ。でも、紅茶のよい香りがプーンと。当たり前ですが。
「ウチの店でもコレ使ってます。そんなに珍しいものでもないので、紅茶の専門店で“アッサムのシー・ティー・シーありますか?”と言えば、大抵はすぐに用意してくれますよ。」
で、お次は香辛料。スパイスですね。
「チャイのことを“シチュード・ティー(stewed tea)”と呼ぶ人もいます。シチューは日本語でコトコト煮るというような意味ですが、ここは冬の定番料理のシチューのことを思い浮かべていただければ。」
「なので、お好みのものをドンドン入れてもらったらいいのですが、まあ定番なのはカルダモンと…」
スパイスの王様、カルダモン。ルウから手作りするような本格的なカレーには欠かせない香辛料…だそうですが。いつも市販のルウを使う私にはぜんぜん馴染みなし。でも、お母さんや奥さんが料理好きな家庭なら、もしかしたら常備しているかも?
「クローブ。丁字(ちょうじ)といえばピンと来る方も多いのでは。これもハンバーグなどに使われることが多いので、台所に常備している奥さまも多いかも?」
「そしてご存じ、シナモン。お菓子作りに使ったりもしますよね。このような塊のものじゃなくて、粉末のものを使ってもよいかも。」
で、もうひとつ。
ショウガです。もしかしたら苦手な方もいるかもしれませんが、私がチャイにハマったのは、ショウガの香りとピリリッとした刺激のおかげだったりします。