熊本県を襲ったあの大きな地震から、間もなく1年が経とうとしています。 街がだんだんと落ち着きを取り戻しつつ
2018/10/05(金)
長崎の松島は、なかなかステキな離島でした【前編】
以前、長崎県の松島にある
『日本一小さな公園』を紹介しましたが。この松島そのものも、とっても美しい、魅力的な島でした。写真もまだ残っていますし、せっかくなので少し紹介したいと思います。
小さな離島
ちなみに、その松島というのはこのあたり。
長崎市内からもちょっと距離があります。エリア的にはほぼ五島列島。
九州側(本土側)は『瀬戸港』というところから市営船が出ています。少し離れた『瀬戸港フェリーターミナル』からはフェリーも出ているので、車やバイク、自転車での松島上陸も可能。
でも、周囲16キロしかない小さな離島だということなので、車は港の駐車場に停めて、徒歩にて島を訪れることに…ちなみにこの取材日はまだ8月の暑い盛りのこと。「たった16キロでしょ?ハイキング気分!」と望んだわけですが、のちに激しく後悔することになります…
200円払って乗船。気持ちいいっす!海はいいですね~!!電車やバス、飛行機なんかにはちょくちょく乗るけれど、船ってあまり使うことないですもんね。潮風ってなんだか癒されます…が、
あっという間に島影が見えてきました。あれが松島!?思っていたよりもメカニカル!?
申し訳ないのですが、なんなら過疎化の進みがちな、かなり静かな島を想像していたのですが。違うのか?
などという心配をよそに、わずか10分間ほどで松島に到着。
なんという海の水の美しさよ!暑い盛りだったので、このまま飛び込んでしまいたい!
そして、港のすぐそばに、いきなりこんな立て札。維新三傑の木戸孝允こと桂小五郎も来られたのかこの島に!薩摩を訪れた帰り道に立ち寄られたそうで。歴史好きにはたまりません。
そして、この立て札のすぐ目の前には、ひょっこりひょうたん島を思わせる小さな島が。上陸早々、なかなかの緊張と緩和がぐいぐい迫ってきます、松島。
福山雅治の聖地!?
着いたはいいけれど、さて、どうしましょうか?とりあえずの目的は『日本一小さな公園』なんだけどな、などと考えていると、
島の人から、こんな地図を頂きました。かわいい地図!ボーダーレスで請け負う、グラフィックバシバシなのももちろんいいですけれど、たまにはこんな手描き感もいいですよね。
元々は軍艦島や池島と同じく、ここも石炭が採れる島として有名だったそうです。そして、クジラ漁の基地としても有名だったみたいですね。
地図を片手に、まずはお目当ての日本一小さな公園へと向かうことに。フェリー乗り場を過ぎると、
観光案内の看板が。これまた手描きで味があります。
いちばん近くにあるのが桜坂か…え!?あの福山雅治さんの名曲『桜坂』のモデルになった場所とかか!?
福山雅治さんといえば長崎市出身。長崎には彼の“聖地”とか“ゆかりの地”とか“行きつけの店”とか、いっぱいあるんですよ。実はココもそうだったりする??
真夏の暑いさ中、桜坂を目指して350メートル歩く…途中、喉が渇いたら『旧ラムネ屋の水』なる岩清水で水分補給し、
この水、バリバリ美味しかったです!
何のためにあるのかよくわからない、路傍の謎のツボを覗き込んだりしながら…
着きました!桜坂!!
緩やかな坂道になっています。まあ、その名の通りで当たり前なんですが。
坂道の両脇には、何本ものサクラの木が。ソメイヨシノが167本も植わっているそうです。散歩していたお婆ちゃん曰く、「松島は春に来ないと。サクラのお祭りもやってるし。本当に見事ですよ。来年の春にまた来なさい!」と。これは確かに見事でしょうね!
で、この場所が名曲『桜坂』のモデルになったのですか?と尋ねてみると、「うーん?」と、謎のお返事。。。
家に帰ってからウィキペディアで調べてみると…この松島の桜坂ではなく、もちろん福岡の動物園のすぐそばの桜坂でもなく、東京の大田区にあるんですってね、歌のモデルになっている桜坂は。ううむ、残念!!
巨大な火力発電所が!
船を降りてから、まだ30分ほどしか歩いていませんが…とにかく暑い!何度も書くようですが、これは8月中ごろの事。今年の夏はめちゃくちゃ暑かったじゃないですか。
しかも、長崎らしいといえばそうなんですが、この松島も坂道が多い!平坦な道じゃないんですよ。アップダウンが激しくて、上り坂とか大変!!
車を使うほどではないにせよ、電動自転車かバイクが欲しいところ…歩きだとバリバリきついっす!!
とはいえ、風力発電用のウィンドミルがゆっくり回っていたりして、島の風景はぜんぜん見飽きないというか。歩いていても退屈はしません。
そして、こんな立て札も。震洋特攻隊の基地がこの島にもあったんですね。
『震洋(しんよう)』というのは、今でいうモーターボートのような特攻兵器のこと。九州には多くの基地があったそうです。
この柵の向こう側に遺構があるはずですが、入り口らしきものは見つからずじまいでした。
ひとまずの目的地、日本一小さな公園までは、
あと1キロかぁ。普段ならぜんぜん余裕で歩ける距離なんですが、とにかく暑いのと、そして坂道が多いのがなぁ。。。
ちなみに、島内には喫茶店はおろか食堂・レストラン的なものもありません。もらった地図には『炭火焼きの店』というのが書いてあるのですが、島の人に尋ねると「そこは夜しか開いてない、居酒屋みたいなものじゃなかったかな?」というお答え。
“田舎のコンビニ”的な、いわゆる『よろず屋』みたいなのは何軒かありますが、開いているのかどうかもよく分からなかったりします。
自販機で飲み物を買って水分補給だけはこまめに。そしてただひたすら、大汗をかきかき坂道を登る…どこかで休憩してえなぁ。座りたいよ、と思っていた矢先、
道沿いに、レンガで舗装された、ちょっとした公園スペースのような場所が。『Jパワー展望所』って何?でも、座れる場所もあるし、とりあえずちょっと休憩。一休みしようと思ったら…
なんじゃこりゃ!?すげえな!!
地図を見てみると、火力発電所って書いてあるよ…生まれて初めて見ましたよ、こんなに間近で発電所とは。
目の前に広がるコレ、全部が石炭です。国内初の100万Kw石炭専焼火力発電所だそう。敷地の面積は東京ドーム27個分。発電所のサイズとして大きいのか小さいのかよく分かりませんが…なんせ凄いド迫力!
そうかぁ、船から見えていた工場らしき建物、あれがこの発電所だったのか!?