博多祇園山笠が有名なお祭りだからって、毎年毎年紹介するのもどうか?と思い、今年は記事書くのを自粛しようと思ってい
2018/11/16(金)
無料で楽しめる「土俵祭り」と「触れ太鼓」【後編】
なにせ本場所前日なので、基本的に力士のみなさんは緊張気味ですが…
全国のパパとママ憧れの(たぶん)、お相撲さんに赤ちゃんを抱っこしてもらえるチャンスまで!将来、健康で元気なお子さんに育つとも言われている…いや、そんな言い伝えもさることながら、ハタで見ているだけですでに縁起がイイ感じ!
現役力士たちは緊張の面持ちですが、
元・両国関の境川親方はこの笑顔!しかも、「おぅ、いっしょに写真撮るかぁ!?」なんて気さくに話しかけてくださる。いかにも苦労人らしいファンサービスっぷりに感激です。しかし、近くで見ると、今もなお首から肩にかけてゴツい筋肉をキープ!シャツの上からでもはっきりと分かります。
無料、しかも予約ナシで楽しめる大相撲の『土俵祭り』。九州場所だけではなく、東京でも名古屋でも大阪でも、初日の前日に開催されます。開始は朝10時からですが、9時半ごろには会場(本場所が行われる国技館や体育館です)に着いておいたほうが良いかと。
ただし…現役力士たちとこんなに近い距離で接することが出来るのは、おそらく福岡だけだと思います。というのも、九州場所が開催される福岡国際センターって、繁華街から少し離れた場所にあるんですよ。それに、敷地の面積も広いですし。混乱が起きにくそうな立地だからかも?
逆に言えば、九州場所こそが大相撲の穴場!食べ物もちょうど美味しくなる時期ですし、コッチには温泉もいっぱいありますし。全国の皆さま、来年の11月は相撲観戦を兼ねての小旅行に、福岡ば来んしゃらんですか??
粋で風雅な『触れ太鼓』
【前編】で、土俵祭りの終盤に「呼出さんたちが太鼓を叩きながら土俵まわりを歩く…」と書きましたが。
その一団は、太鼓を担いだまま会場近くの市街地へと繰り出していきます。これが『触れ太鼓』という儀式?いや、儀式というよりも風習というか、“名残り”といったほうがよいのかも。
大昔、まだ電話なんてなかった頃に、翌日の取組をそれぞれの相撲部屋まで伝えに行っていたのが始まりだったとか。「それならついでに宣伝もしちゃえ!」と、太鼓を叩きながら町を練り歩いたのが『触れ太鼓』になったということ。
ちなみに『呼出(よびだし)』というのはこの方。取組前に「に~ぃし~ぃ、○○や~まぁ~」とか、四股名を読み上げてる人たちのことです(本当は塩の補充とか、他にもいろいろ仕事があるそうなんですけれど)。
…余談ですが。相撲好きの女性のことを「スモジョ」と呼んだりしますが、その中には結構な数、この呼出さんを追っかけてる人も多いということ、つい最近知りました。奥が深いなぁ相撲マニア道!まーでも確かに、カッコいい&美声の呼出さんも多いですしね。
とにかく、そんな呼出さんの一団が、太鼓を叩きながら博多の街を練り歩いて…
なじみのお店などに立ち寄って、あの美声で初日の取組や番付などを、まるで歌うかのように詠みあげて…
お店のおかみさんたちが用意したお酒やお茶を飲んだりして。なんて粋な風景よ!
で、せわしなく次のお店へ移動…
ここでも声高らかに詠みあげて。いいなぁ~!こんな縁起モノ、他には見あたらないように思います。もちろん、多少は“お布施”的なものも必要なんでしょうけれど、それでもいいよなぁ。博多でお店持ってる人が心底羨ましいです!!
偶然に通りかかったらしき、外国からの観光客さんもビックリ、そしてニコニコしつつガイドさんからの説明に耳を傾けておられました…でも、あのガイドさん、触れ太鼓の意味、ちゃんと理解されているのかしら??
一行は櫛田神社を通り抜けて、上川端商店街へ。
ここでも太鼓と美声。
後を付いて歩くフォロワーもだんだんと増えてきて。縁起物にあやかりたい気持ち。
商店街の中もゾロゾロと。みなさん写真撮りまくり!
で、お店の中で大きな声で明日初日の取組など紹介…
また移動!
ラーメン屋さんの前でも太鼓叩きます。
有名な老舗の帽子屋さんの店頭でも。
東京でも名古屋でも大阪でも、本場所前日には触れ太鼓が街を練り歩きますが…クリスマスリースといっしょに楽しめるのは九州場所だけ!!
賑やかで楽しくて、そして風雅な伝統行事、触れ太鼓。いっしょに歩いているだけで、1年分の穢れが落ちていくような、清々しい気持ちになること間違いなしです!
タダでも味わえる相撲の雰囲気
「相撲、いっぺん見に行きたいんだけど、入場料って高いんでしょ?」という声をよく耳にします。
小さくて分かりにくいでしょうけれど、マス席以上だとだいたい1人1万円ぐらい。まぁ確かにお安くはありませんが。3階のイス席だと2000円~3000円ぐらいのもありますし、それでも充分に大相撲の雰囲気は楽しめますし。
せっかく日本に生まれたんだから、1回ぐらいはこの空気を感じてもらいたいと思いつつも…たしかに、最初はちょっとハードル高いかもですよね。僕も初観戦は相撲ファンのお友達に誘われてのものでした。
なので、今回紹介したような土俵祭りとか触れ太鼓とか、あと東京なら春の靖国神社の奉納相撲のような、無料イベントで軽く雰囲気を味わってから…というのがイイと思います。
力士の名前や決まり手など、全く知識がなくても楽しめるのが相撲の良いところ。『古事記』や『日本書紀』を読んだことなくても、初詣に行けば気持ちが晴れ晴れしますよね。ちょうどそんな感じだと思うのです。
無料またはお金のほとんどかからない相撲イベントって、調べればけっこうたくさんあったりするものです。まずはそういうものに参加してみては?千代丸関もきっと大歓迎してくれるはずです!!