清らかな水と空気、豊かな自然に囲まれた佐賀県佐賀市の三瀬村。 国道263号線を、福岡県から南へまっ
2015/11/12(木)
ネコの楽園!『相島』を完全攻略したい(4)
ネコ好きの皆さまには全国的に有名な、福岡県の新宮町にある『相島』。
島じゅう、いたるところにネコ。
道路のド真ん中でも堂々と寝ているネコ!
ネコ好きにとってはまさにパラダイス!たまらん!!
と、島のネコたちをキョロキョロしつつ観察していると、いくつか気になることが浮かんできます。
相島のネコたちの秘密
パート(1)でも紹介したように、
港(渡船の着き場)周辺のネコたちは、マイペースというか。
コミュニケーションは取れるんだけれど、
なんかメンドくさそう(笑)
そして、民家の多いところ辺りでは、
ネコのほうからガンガン近寄って来てくれる!愛い奴らめ!!
人様の住む家の玄関にまで、
ノラなのに、主人が帰ってくるのを待っているのか!?
とにかく人懐っこいネコが多いような気がします。
そして、『若宮神社』から西の辺りのネコたちは…
カメラを向けると、
こっちを睨みながら、そそくさと立ち去る…そ、そんな。。。
島に住んでいる人から、
『相島のネコは3つか4つのグループに分かれているみたい』という話を聞きました。
ま、これだけネコがいれば、“派閥”ができるのも仕方ない?
ネコたちの個性が楽しめるのも、この相島の面白いところだと思います。
しかし、これだけ住居の近くにたくさんネコがいるのを見ると、僕のような、ずっと街暮らししている者からすれば、都会でよく起こりがちな『野良ネコ問題』が気になるところです。
まず「ニオイ」の問題。
不思議なほど、この相島にはネコのフンが落ちていません。ほぼ見かけませんでした。
潮の香りがするぐらいで、ネコの臭さは全く感じません。
島の人いわく「ネコはキレイ好きやけんねー」と。
たしかに、
相島は、海岸からほんの少し歩いただけで、
緑がいっぱいの草むらが広がっていますから、この辺りでコッソリと用を足していたりするのかも?
もう一つ、とても気になるのは『増えすぎないのか?』という点。
ネコたちは特に去勢されたりしている様子もなく、
子ネコもたくさんいました。
エサも豊富そうだし、島の人たち皆さんに可愛がられているみたいだし。
この、あまり広いとは言えない相島がネコで埋め尽くされるようなことは起こらないのか?
今回お世話になった、この島出身のH夫妻の奥さまに「ネコは増えすぎたりしないのか?」と尋ねてみたところ、
「わたしが子供の頃からネコはたくさん住んでいて、時には増えたり、時には減ったりして…今は減り気味かなぁ?」とのこと。
このあたり、離島の閉塞性がもたらす、ある意味“自然の摂理”でしょうか。
これは以前、関西のとある港町で、ベテランの漁師さんから聞いた話なのですが。
「港のネコはペットじゃない。ちゃんと役割がある」のだそうです。
お米などの農産物が貴重な沿岸部では、ネズミを駆除するのにネコの力を借りなければいけなかったそう。
しかも、この相島のような離島では、ネズミが運ぶ可能性のある伝染病などは、本土以上に恐ろしいもの。
このダラダラした様子を見ると、とても役割というか、仕事をしているようには見えませんが(笑)
ここのネコたちは、観光用に放された“客寄せネコたち”ではなくて、
代々、ここに住んでいる人たちと共に島の暮らしを守ってきた、大切な一員なんだろうなぁと思います。
なので、
島に住んでいる人たちは、けっこうポイポイとエサをあげたりしていますが、それは長年、ネコ共に暮らし、そして「増えたり、減ったり」を見守り続けた人たちだからこそなので…
僕たち観光客は、このボードの注意書きにもあるように、あまり勝手にエサなど与えないほうがいいんじゃないか?と思いました。
ネコ以外にも見所がいっぱい!
まぁ、どうしても、
ついついネコに気を取られてしまいがちですが。
相島には、ほかにも見るべきところがたくさんありますよ!
たとえば、港のすぐそばの突堤は、
江戸時代に数少ない国交のあった国、李氏朝鮮の船を迎え係留する場所だったそう。
今もその一部が残されています。
当時、福岡を治めていたのは黒田藩。
朝鮮通信使の一行をこの相島でおもてなしするために、およそ1年の準備期間を設け、手に入れられる最高級の食材を用意したそうです。
港から東方面に歩いていくと、
島で唯一の中学校、
『新宮中学校 相島分校』があります。
生徒の人数は?と尋ねてみると、
「うーん、今は5人とか6人とか…それぐらい」だそうです。
ちなみに…この中学校のすぐ目の前には
『高妻神社』があります。
「この21世紀に、そんな非科学的な」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、
いちおう『相島を徹底紹介したい!』が今回の目標なので、念のため書いておきます。
この鳥居より先は女人禁制とされているそうです。
パート(2)、そしてパート(3)にも書きましたが、この島自体が女神を祀っていますので、個人的には、少なくとも島外の女性は、この鳥居には無闇に近付かないほうが良いのでは?と思います。
そのまま、脇の山道を登っていくと、
『山の観音堂』。
元々は島の北端の洞窟の中に祀られていた観音様が、現在はこちらに移されているそうです。
僕とダンナさんはちょっと躊躇というか、遠慮気味だったのですが…
さすが島の人!奥さまは迷いもなくガンガンにお堂の扉を開けちゃう(笑)
そして「写真撮りぃ」って…だ、大丈夫ですか!?
中には千手観音像が。とても手入れが行き届いて美しい!!
そう大きくはない、ちょっと珍しい形の鰐口です。年季が入っていて見事。
島の周回道路に戻り、そのまま歩を進めて…
島の東側の、少し高台になったところから見る港の景色。
海面に点々と黒く浮かんでいるブイの下には、おそらくアコヤ貝が。
相島は漁業と観光、そして近年では真珠の養殖が盛んなのだそうです。
港を離れると、相島の浜はこんな感じ。
基本、島には砂浜がありません。黒い石が散らばる海岸線が続きます。
そのまま再び周回道路に戻り、『剣神社』を越えて、
少し山道というか、軽い坂道を登って海岸線を眺めると、
おぉ!あれが『めがね岩』ですか!!
島の東側に広がる海岸、『長井浜』に降りて、もう少し近くで…
これは凄い!噂以上の見事さです。