皆さん、ご覧になられましたか?映画『シン・ゴジラ』。 2016年は久々のゴジライヤーということで、全国各地
2015/09/17(木)
怪しすぎる赤坂門市場【後編】
ペンキで消してありますが、前はラーメン屋さんだったようです。
『牛肉と野菜のうどん』のそばに、可愛らしく書かれている“ウズベク”という文字も、注目すべきポイントでしょう。
この『いっとく食堂』、明らかにランチタイム営業を謳っておられるのですが。
気になってお昼時に訪ねたところ、
「まだランチメニューのテスト中でして、来週には…」とのお答えが。
なので、翌週行ってみると、
「まだもう少し…あともう少ししたらメニューが完成しますので。」
東京に帰る直前に訪ねた時は、ドアさえ開きませんでした。
次回の福岡出張の際には、ぜひここでランチ、もしくは看板メニューの
『牛肉と野菜の(ウズベク)うどん』を食べてみたいと、願い止まないところです。
となりの美容室
そのすぐお隣にはこんなお店が。
『ヤング美容室』。いい名前です。
ひさしぶりに見た気がします、美容院のグルグル渦巻き。
この、どんなグラフィッカーたちが束になっても絶対に勝てそうにない、圧倒的すぎるリアリティよ!
そのすぐ下に、『肉』と書かれた看板が。
少し驚いてしまいます。
まだまだ先に・・・
外観、そして入り口こそ傾いていて、「大丈夫?崩れてきたりしない?」と心配していた『赤坂門市場』ですが。
中は意外としっかりしているというか。
ラクガキだらけで、怪しい雰囲気はしますが、
決して建物倒壊してきそうな感じはありません。
しかし、ほとんどのお店はシャッターが降りています。
『ひろこ』も、僕が福岡にいる間に開くことはありませんでした。
そうこうしているうちに、遠くに出口らしき光が。
出口近くのお店は営業中のようです。
近付いてみると、ここも果物屋さんみたい?
ちょっとだけ覗いてみることにしましょう。
赤坂門市場の生き字引が!
どうやら基本は果物屋さんか?
メロンって自分ではそんなに買わないので、よくは分かりませんが、これってとっても安いんじゃないの?
そうかと思えば、
里芋も売っているし、
もう栗の季節ですか。
棚には調味料や、自家製の梅干し、らっきょう漬けなどがギッシリと。
何でも屋さん?元祖コンビニ、といった所でしょうか。
大将に「写真撮って、ブログに載せてもいいですか?」と確認を取ると、
「おうっ!何でも撮りない、撮りないっ!」と気さくにOK。
ついでに色々と、この『赤坂門市場』についてお話を伺いました。
この市場は戦後すぐに作られたそうで、空襲で焼け野原になった福岡では、かなり早い時期から市場の体をなしていたそうな。
70年の歴史を誇る、由緒正しき商店街だそうです。
「最初は2軒しかなかったけれど、翌年にはもう市場の中にギッチリとお店が詰まっとったねー。」と、懐かしそうに語ってくださいました。
初めて見る『博多長なす』。細長いナスビ!!
「博多のナスは長かよっ!」と、胸を張る大将。
へーっ、そしてシワシワなのも博多ナスビの特徴ですか?と尋ねたら、
「それは売れ残りったい!やけん半額!!」と、軽くたしなめられてしまいました(笑)
本当はハリがあって、もっとツヤツヤしているそうです。
「この店も、来年までやけんね。閉めるったい。」と、少し寂しげに語る大将。
そして、
「この市場も、再来年で取り壊されるけんね。」
そうなんですか…歴史ある、そして、確かに歪んでいて、そして味のある『赤坂門市場』も、再来年には取り壊しが決まっている、ということですか。
近代的なオフィスビルの谷間に残っている、怪しい昭和の異空間が無くなるってのは、ヨソ者の僕にとっても少し寂しい感じもしますが。
これが時代の流れというものでしょうか。
いよいよゴール
この何でも屋さん(果物屋さんか?)を越えると、
いよいよゴール!というか、市場ですから、反対側の入り口ですよね。
基本的に暗い市場でしたから、青空が眩しいですね。
昨日も書いた通り、赤坂・大名は現代的なオフィス街。周りには、キレイでオシャレな建物がズラっと。
しかし、そんな中、70年の歴史を誇る『赤坂門市場』は、
「我、関せず」という佇まいのまま、21世紀の今も、ひっそりと、それでいて周囲に“あやしいオーラ”を撒き散らしつつ、福岡の街を彩っているのでした。
(※2017年4月に再びこの『赤坂門市場』を訪れたところ、閉鎖されておりました…現在は入場できません。)