映像制作のボーダーレスの秘密

福岡支社
福岡支社
ご当地情報・九州編
LINEで送る
このエントリーをはてなブックマークに追加

福岡・朝倉地区周辺の今(2017年8月上旬)【後編】

>【前編】はこちら<

今、僕が立っているこの場所も、実は山から流されてきた土石流の上だったということ。

P1300418-0987

ベンチの足の部分はほぼ埋まっていますから、40~50センチぐらいは泥が積もっているのでしょう。

P1300419-098

 

遠くに見える、あの遊具たちも

P1300413-0987

今もなお、大量の土石流に足元を取られたままなのでしょう。

辺りを見回すと、

DSC_3983-0987

頑丈なガードレールも、まるで車が衝突したかのようなダメージを受けていて。

P1300422-0987

あらためて、この朝倉周辺の土地を襲った水と泥、流木などの凄まじさや恐ろしさが伝わってきます。

すぐ隣の、一見は広場のように思える部分も、

P1300397-098

ここにはおそらく田んぼか畑などがあったように思うんですけれど、

P1300401-098

 

P1300403-098

あちこちに、まだ手付かずの流木やゴミなどが山積していて。

P1300402-0987

復興はまだ始まったばかりというよりも、正直なところ、まだ始まってもいないというか、ようやく動き出す準備が整い始めた、という印象を受けました。

地域で採れた新鮮な野菜や果物などをお手ごろ価格で買うことができ、そして道の駅としての機能も果たしている、

DSC_3987-098

『三連水車の里あさくら』が、ひとまずの営業再開を果たしたと聞いて、とてもとても嬉しく思ったものですが。実際に訪れてみると、周辺地域の本格的な復興はまだもう少し先になりそうだと知って、悲しくなってしまいました。

 

直売所の屋号のとおり、ここ朝倉地方は水車が有名です。

P1300442-0987

車を走らせていると、そこかしこに、こんな標識や看板が。

水車で有名な町は日本中いたる所にあると思います。古くは、粉を挽いたり織物をしたりするための「動力」として。あるいは、水を高地に汲み上げるための、農業用の「揚水ポンプ」として、水車が生み出す力を利用していたそうです。

この朝倉には『三連水車』と呼ばれる有名な水車があったはずなんですが、ニュース等ではあまり取り上げられることもなくて、大丈夫なのか?土石流に流されてしまったんじゃないか?と心配だったのですが…

P1300464-0987

ありました!ちゃんと残っています。そして、回っています!!

多くの場合、現存している水車は“観光用”としての役割を果たしているようですが、この朝倉の水車は違います。今もこの地方の農業に無くてはならない存在です。ばりばりの現役!

P1300480-098

朝倉の水車は農業用。このように、水をすくい上げるためのバケツのようなものが多数取り付けられています。

P1300495-098

実物はかなり大きな水車ですから、汲み上げられた水は高い位置に運ばれ…

P1300474-0987

このように集められ、川の流れる土地よりも一段高い位置にある田畑を潤すという仕組み。電気モーターやエンジンなどは全く使っていません。

今も揚水ポンプの役目を果たしている水車は、日本中でもこの朝倉にあるものだけなんだそうです。水の持つ力の恐ろしさを見てきたばかりなので、正直なところ、少し複雑な思いもあるわけなんですが。

P1300466-0987

それでも、この、力強くそして美しい三連水車が、未来の朝倉の大地を潤し、たくさんの美味しいお米や野菜、果物を実らせ、そして、また、以前のように大勢の観光客を楽しませてくれるようになると信じて。

P1300470-09876

本当にね、この朝倉の水車はもう観ているだけで楽しいんですよ!大量の水が落ちる音も聴き応えありますし。いつの日か、ぜひこの水車の働きぶりを、実際に皆さんの目で見てもらいたい、実物を肌で感じてもらいたいなぁと思うのです。

 

この三連水車のすぐそばにある、

P1300522-0987

“フジイのはちみつ”こと『藤井養蜂場』も、営業を再開されたようです。僕、ここが個人的にかなり好きなんですよ。

DSC_3991-09877

珍しいものから普段使いのものまで、ありとあらゆるハチミツが揃っていて、しかも入場無料のハチミツ博物館(?)のようなものまで併設されていて。ただの養蜂場ではありません。エンターテインメント性が高い、そしてちょっぴりパラダイス要素もある楽しい所です。

 

2017年7月5日から翌日にかけて、九州北部を襲った集中豪雨からおよそ1ヶ月が経ちました。30人以上の死者を出し、現在も500人が避難所生活を余儀なくされています。

今回訪れたところは、幹線道路の道幅も広いし(訪れる僕の車が復興支援の妨げにならないと判断して)、道の駅などの営業も再開しつつあると聞いていたのですが、それでもまだ街の中はこのような状況で。

P1300436-0987

同じく豪雨の被害を受けた東峰村付近や大分の日田、中津などにはまだ部外者が近付くべきではないと判断して、今回は触れることが出来ませんでしたが、現状はどうなっているのでしょうか。心配が募ります。

 

熊本城を訪れたときにも書いたのですが、あくまでも個人的な意見として、被災地が復興し始めて、観光客の受け入れ態勢が整ってきたら、その地にどんどん遊びに行くべきだと思っています。その土地の名物を買って食べたり、お土産を求めたり。それが個人でできる最大の復興支援になると思うのです。

『三連水車の里 あさくら』や『藤井養蜂場』などは営業を再開していますし、三連水車も健在でしたし。

P1300446-0987

これは三連水車のすぐ近くにある、二連の水車。こちらも元気に活動中です。

今回は紹介できませんでしたが、この近くには福岡スイーツ好きの間では超有名なアップルパイのお店とか、“福岡の小京都”秋月城跡などもありますし、東峰村にはパワースポットとして知られる岩屋神社とか、陶器の小石原焼(こいしわらやき)などもありますし…

もう少し時間が経って、さらに復興が進んだという話を耳にしたら、この周辺の楽しい観光地や美味しいグルメスポットなどとともに、“美しい朝倉地方”を紹介したいなと考えています。

LINEで送る
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事一覧

熊本県の『杖立温泉』でプリンの食べ歩きをしてきましたよ!(前
“日本最古”と言われている神社(その3)
博多駅のクリスマス2016