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ご当地情報・九州編
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激ウマすぎるのにマイナーな海の幸『アゲマキ』

趣味は魚釣り、若い頃は高級寿司屋でバイトをするなど、同年代の中では、本当に美味しい海の幸をいろいろと口にしてきた方だと自負しているのですが。

そんな僕が「えっ!?まだ日本にはこんなに美味しい魚介類が存在していたのか!?」と感動した食材を、ここでひっそりと皆さんにご紹介。長崎県~佐賀県に広がる有明海。そこで穫れる有明の珍味、『アゲマキ』です。

焼き鳥屋さんで海の幸!?

福岡市内の天神駅から、だいたい30分ぐらい?西鉄電車『下大利(しもおおり)』駅を降りて徒歩3分ぐらいのところにある

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『焼き鳥 安兵衛(やすべえ)』。いつ行っても超満席の、地元の隠れた名店!!

海鮮料理がメインではなく、あくまでも焼き鳥屋さんです。

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牛サガリ。焼き鳥屋さんに行って牛肉や豚バラ肉や海鮮だけ食べて、トリ肉食わずに帰ったりするのも九州男児。

こんな感じで、焼き鳥をちょいちょいツマミつつ、

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焼酎をガブガブと飲んだりしつつ(すみません、この日はけっこう早いウチからゴキゲンさんになってしまって、ところどころピンぼけしてます…)

待つこと数分。これがその

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『アゲマキ』です!!

アゲマキとは!?

添えられているカットレモンと比較してもらえば分かりますが、大きさは10センチぐらい?もう少しアップで…

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正直、ちょっとグロいですね。種明かしをすると、このアゲマキというのは、アサリやハマグリなどと同じ「二枚貝」の一種です。漢字で書くと“総角”

聖徳太子の子供の頃のイラストとか、あとお笑いコンビ『ハイキングウォーキング』の鈴木Q太郎さんが「卑弥呼さま~!」と叫びながら髪の毛を耳の横あたりで丸く束ねますよね?あのヘアースタイルを総角(あげまき)というんだそうで…

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調理前のアゲマキはこんな感じ。確かに、形や貝殻の模様なんかが、あの時の髪の毛の雰囲気に似てなくもない?

昔は瀬戸内海あたりでも大量に穫れたそうなのですが、近年ではほぼ有明海でしか獲れない貝になってしまったそうです。かといって、貴重な海の幸でプレミア価格というわけではなくて、長崎や佐賀そして福岡あたりでは、いわゆる“ベタな”食べ物という感じ?

タイラギやトリ貝のような割烹料理店向け高級食材ではなくて、居酒屋や焼き鳥屋で普通に食べることが出来る庶民の味覚です。

いよいよ実食!

では、あらためてアゲマキを。

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焼いてあります。醤油ベースのタレと、赤い一味唐辛子がパラリ。そこにレモン果汁と大根おろしを添えるのが、ここ『安兵衛』流アゲマキの頂き方。

いよいよ、待望のひと口パクリと…歯ごたえは最高です。固すぎず、かといって柔らかすぎてグニャグニャしているわけではなくて。

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ですが、正直、口に入れた時は「ん?」って感じ。そんなに強烈に旨味が広がるわけでもなく、貝類ならではの磯の香りがするでもないし。非常に淡白です。

しかし、口の中でもぐもぐとやっているうちに…うおぉ!なんやこの旨さは!そして舌を包む不思議な甘味よ!!香り、旨味、そして、ほのかに感じる甘味…すべてが絶妙です。

 

形などは『マテ貝』に似ているけれど、味はまた違うし。他の食べ物で「この味に似てる」というのがあれば伝えやすいんですけどねー。ちょっと他に類を見ない絶妙さです。

強烈に主張してくる味ではありません。とにかく淡白なのですが、その淡白さの中から深い味が湧き出してくるような…おそらく、自然界に存在している『本当の旨さ』って、きっとこのアゲマキの味なんやろなぁ、僕らは調味料を使った濃い味に慣れすぎてるのかも?なんてことを思ってしまうのでした。

ちょっと残念なお知らせ?

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安兵衛の大将(もうこの時は完全に酔っ払っていて、写真がボケボケに。。。お恥ずかしい!)に、アゲマキについていろいろと尋ねてみたところ、蒸したり茹でたりしても美味しいそう。

でも、やはり、炭火で焼いてザーッと醤油かけて食べるのが一番なんだそうな。(ちなみにこの安兵衛では、普通の醤油ではなく、ちょっとポン酢っぽい?これまた絶妙なタレがかかってます)

 

昔から九州北部の庶民の食卓に上っていた貝ですから、やはりワイルドな食べ方のほうが似合っているということでしょうか。

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しかし、ここで少し残念なお話も。

今や本場の有明海でもこのアゲマキの漁獲量は激減していて、市場に並んでいるのはほとんど輸入ものというのが現状なんだとか…

 

そして、もう一つ残念なのが。

実はこのアゲマキ、春から初夏にかけてが旬の食べ物で、5月の終わり頃から7月いっぱい、運が良ければギリギリ8月の頭ぐらいまでしか食べることができません!

最近ちょっと九州ネタが重なったので、このアゲマキはもっと先で紹介しようと考えていたのですが、今が旬ギリギリということで、あえて記事にしました。

九州にお住まいの皆さんは、今すぐ近所の海鮮メインの居酒屋さんへ。そして、本州でも最近ではごく一部ですが扱っている料理屋さん・魚屋さんもあるみたいですよ。もしかしたら今ならまだ間に合うかも!?

 魚介好きな皆さまにゼヒおすすめしたい一皿です!!

 

今回は写真が少なめだったので…おまけの一枚。

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今回お世話になった、下大利駅すぐ近くの『焼き鳥 安兵衛』の女将さん。

めっちゃ美人です!!

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