>前編はこちら< こちらが柴右衛門狸さま… のイメージ(?) 関西
2017/08/01(火)
崖の上の千本鳥居
せっかく中国地方まで来たのだから、SNSなどを通じて海外でも有名になってる、見事な鳥居の神社を見て帰りたいんですけれど…と、現地でお世話になったスタッフさんに尋ねてみたところ、
「ああ、海へ繋がっている、あの“元乃隅稲荷神社(もとのすみいなりじんじゃ)”ですね?それは嬉しいですね、ぜひぜひ…と言いたいところですが。ここからだと、けっこう遠いですよ。」と。
僕たちがいたのは下関市寄りの、山口県でも西の方だったので、元乃隅稲荷神社がある長門市までは少し距離があるということ。到着するころには日が暮れて、せっかくの絶景を楽しめるかどうか…
「じゃあ、この近所に、これまた赤い鳥居が有名な神社があるんですけれど。そっち行ってみます?元乃隅稲荷に比べたら、マイナー気味な観光名所なんですけれどね。」
福徳稲荷神社に
教わった通りに、下関から国道191号線(北浦街道というそうです)を車で。
道沿いに、巨大な鳥居が見えてきます。『福徳稲荷神社』というそう。
“臨海絶景”とは!期待できそう。
鳥居の下はかなり急な坂道。車でも登るの大変。
坂道のてっぺんに本殿らしき建造物。紅白のコントラストが美しい!
お稲荷さん、キツネです。男前?べっぴんさん?性別わかりませんが美しい!!(詳しい人に聞いてみると、“キツネの嫁入り”などの言葉でも分かるように、霊力を持つキツネはたいていメスなので、たぶん女性じゃない?とのこと。ホントかな?ちなみに、滝田洋二郎監督の映画『陰陽師』などでもおなじみ、安倍晴明のお母さんもキツネだったそうです。)
この日は海側が雲に覆われていて残念ですが、本殿からの見晴らしは絶景。
しかし、現地の方が仰るには、「見どころはズラッと並んだ鳥居」だそう。
これでしょう。入り口(?)を守る左右のキツネも強そう!
すぐ近くに、この福徳稲荷神社の鳥居についての説明書きがありました。
“千本鳥居”と呼ばれていて、この神社にお参りし、願いが叶った人が奉納(簡単にいうと寄贈、寄付というような感じ)した鳥居なのだそうで、実際は1000本以上あるということ。
この鳥居には、願いが叶った人の“運”が込められているということか。
これはぜひとも、幸運のおすそ分けをさせて頂きたいものです!
長い長い鳥居…
と、いうことで、さっそく千本鳥居の下を通って…
鳥居の一本一本それぞれに、個人のお名前や企業名が書かれています。奉納された方のお名前なのでしょう。会社の社長さんが多いようです。
成功した人、夢が叶った人たちが贈った鳥居の下を歩く…こういう所のことをパワースポットって呼ぶのではないでしょうか?
幸運のシャワーが降り注ぐトンネルの下を、さらに先へと。
時にはこのような下り坂も、そして上り坂もあったりして。
そうそう、こんな注意書きもそこらじゅうに。
『マムシに注意』。毒ヘビが行く道を阻む事もあるみたい。今回の取材時はマムシに出会いませんでしたが、
まわりはちょっとした森林なので、ヘビぐらいは出てもおかしくないでしょう。
上り坂に下り坂、そして時には毒を持った悪いヤツに遭遇するかもしれない…まるで人生のようです。
しかも、けっこう歩きます。写真撮りながらなので、普通よりは時間掛かっているとは思いますが、5分や10分歩いても全然先が見えません。これもまた人生。
ときおり、道の両脇に、
小さなお稲荷さんのお社のようなものがあったりして。
真ん中には、とっても不思議な形をしたロウソク立て。
まるで炎を象ったようなデザイン。本当はいろいろと意味があるそう(如意宝珠とか狐火とか)ですが、そんな知識がなくても、只者ではないような、厳かな雰囲気感じます。
そんな、休憩がてらの寄り道をしながら、
千本鳥居はまだまだ続くのでした。
海が!!
かなり端折っていますが、
さすが1000本以上あると言われている鳥居のトンネル、果てしなく続いている感じ。もう20分以上は鳥居の下を歩いているでしょう。
森の中のような暗いところや、
途中、このような休憩スポットのようなところもあったりして。あいかわらず『マムシに注意』の看板は立ってますし、坂道になっているところもあったりするので、ヒールや革靴を履いての参拝はちょっとシンドいかも?
なんて考えながら、30分ぐらい(写真撮りながらですが)は鳥居のトンネルの下を歩いたかな?目の前にチラチラと、
あれは、もしかして海!?
歩き疲れも忘れて、少し小走り気味に先へと…
すごい見晴らし!!
鳥居のトンネルを抜けると、そこはちょっとした展望台のようになっていて、
ここからの景色は、
まさに臨海絶景です!
しかも、ここは山口県内でも屈指の夕日&日没スポットだそうで、
この日は残念!気象条件さえ良ければ、とっても美しい夕日が見れるということ、この写真でもお分かりいただけると思うのです。
傍らにはお稲荷さんの小さな社が。
もちろん、キツネの狛犬も。
凛々しいお姿!
もうちょっと待ってみようか?朱い鳥居に赤い夕日が差して、もっともっとキレイな景色になるんじゃないでしょうか!?
でも、ここまで来るのに30分ぐらい歩いたし…辺りが暗くなったら、鳥居の下を歩くのもちょっと怖いかも。マムシが出たらイヤだし。
■福徳稲荷神社(ふくとくいなりじんじゃ)
山口県下関市豊浦町宇賀2960-1
有名な元乃隅稲荷神社と比べても、この福徳稲荷神社は負けないぐらい見事な神社だと思います。なかなか来れるような場所ではありませんが、機会があれば、今度は絶対に夕日を見ようと思いました!!
本殿近くの駐車場に戻ると、すでに日没間近。改めて、すごい距離の鳥居のトンネル。
車に乗って、神社を出て国道に戻ると、
この写真の右上の隅っこに、ちらっと赤いものが見えるの、わかりますか?
拡大してみて…
スゴいところにあったんですね、さっきのお社。あんな怖いところに居たなんて。ほぼ崖の上ではないですか!!